ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テペ・グラン遺跡」の意味・わかりやすい解説 テペ・グラン遺跡テペ・グランいせきTepe Guran イラン,ルリスターン地方ケルマンシャーの南 65kmにあるテル。 1963年にメルドガルドらによって調査され,上層からイスラム・ルリスターン青銅器時代 (A~C層) ,新石器時代 (D~V層) の 21層の文化層が検出された。下層では明瞭な家屋址はなく,練り土の家屋はP~N層で出現,さらにM層から上部にかけて壁や床に白,赤の漆喰を塗った泥煉瓦の建物が登場するようになる。一方,土器はS層から厚手の無文灰褐色鉢形土器が出土,平行斜線と列点を交えたジャルモ上層に類似する彩文土器はO~M層で出土している。また下層は農耕具と思われる石器類が欠如していることが指摘されており,土器の発生に関し注目される事例である。新石器文化層の年代は放射能年代測定により前 6500~5500年と考えられている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by