空間 X の各点にテンソルが付随しているものをいう。これは X 上のテンソル値関数と考えられる。ベクトルは1階のテンソル,スカラーは0階のテンソルと考えられるので,スカラー場やベクトル場もテンソル場の一種と考えられるが,普通「テンソル場」というときには,2階混合テンソルすなわち行列の場合で,行列値関数と考えてよい。空間の変形y=f(x) があるとき, になるので,行列 (∂fi/∂xj) が各 x で考えられるわけで,これは典型的なテンソル場である。実際に,「テンソル」は,このような変形の理論での「ひずみ」 tensionを語源にもっている。