デカッセイト組織(読み)デカッセイトそしき(その他表記)decussate texture

岩石学辞典 「デカッセイト組織」の解説

デカッセイト組織

熱変成作用を受けた岩石組織で,不規則な方向に配列した柱状結晶または半自形変晶が互いに組み合った特徴がある.この組織は岩石が片状や柱状の大きな鉱物粒で構成されている場合に顕著で,ホルンフェルスに最もよく見られる.この組織は構造運動の後の結晶作用によって発達したもの[Harker : 1932, Spry : 1990].内部応力を小さくするのに都合がよいように,鉱物が十字に交差し発散する配列をとる特徴がある.この語は火成岩よりもホルンフェルスなどの熱変成岩に普通に用いられる[Bowes : 1989].decussateはX字形の,交差した,などの意味.

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android