デキサメサゾン(その他表記)dexamethason

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「デキサメサゾン」の意味・わかりやすい解説

デキサメサゾン
dexamethason

副腎皮質ホルモンに含まれるグルココルチコイドから誘導,合成されたステロイド。強力なグルココルチコイド作用を現す。特に抗炎症作用はきわめて強力で,コーチゾンの約 30倍の効果があり,抗炎症ステロイド薬とも呼ばれる。炎症の全過程に影響して抗炎症作用を発揮するが,その機序は不明な部分が多い。ミネラルコルチコイド作用はほとんどなく,ナトリウム貯留に基づく副作用 (浮腫高血圧など) は少い。一定量以上を長期連用すると,ときに副腎皮質機能抑制,クッシング症候群などを起すことがある。

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世界大百科事典(旧版)内のデキサメサゾンの言及

【コルチゾン】より

…そのため,共存する塩貯留作用(鉱質コルチコイド作用)をできるだけ抑え,かつ抗炎症作用をさらに増強することが要求され,多種類の合成副腎皮質ホルモンの研究が進められた。二重結合の導入によりプレドニゾン,プレドニゾロン,さらにフッ素と水酸基の導入でトリアムシノロン,水酸基の代りにメチル基を入れたデキサメサゾンなどの強力な化合物が使用されるようになった。注射剤として,効力持続のために,これらの水不溶性誘導体の懸濁液,ショックなどの緊急時に対して水溶性誘導体の水溶液がある。…

※「デキサメサゾン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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