デジタルマーケティング(読み)でじたるまーけてぃんぐ(英語表記)Digital marketing

デジタル大辞泉 「デジタルマーケティング」の意味・読み・例文・類語

デジタル‐マーケティング(digital marketing)

各種デジタル技術を利用したマーケティング活動の総称スマートホンアプリデジタルサイネージ実店舗におけるモバイル決済ポイントサービスなど。
[補説]インターネットマーケティングに比べて対象が多岐にわたるため、マーケティングオートメーションなどのツールが利用される。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「デジタルマーケティング」の解説

デジタルマーケティング

ウェブサイトやEメール、スマートフォンアプリ、FacebookやTwitterを始めとするSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などの電子メディアを通じて、企業が提供する商品やブランド、サービスのマーケティングを行うこと。
従来のウェブマーケティングでは、ウェブサイトのアクセス履歴をベースに、顧客の購買動向を分析していた。しかし企業は、単なる購買情報とは異なる「顧客体験(カスタマーエクスペリエンス Customer Experience)」と呼ばれる新しい価値提供を重要視するようになっている。「顧客体験」とは、「自分の趣味嗜好が商品に関連していることを知って驚いた」「お洒落な洋服の着こなしや商品の使い方を知って感動した」といったような、顧客の感情なども含めた付加価値をいう。例えば、トヨタ自動車では、すぐに車を買うという段階ではない潜在客に対する施策として、SNSのInstagramを使い、ドライブする際に着たいお洒落なコーディネートなどを自撮りして投稿してもらうキャンペーンを実施し、車に興味関心の薄い若い女性の掘り起こしを行っている。また、英国のファッションブランドとして有名な「バーバリー」では、ファッションショーをインターネットでライブ配信し、視聴者がSNSで自由にコメントを投稿できる企画を実施しており、ショーで披露されている商品がその場で購入できるといったように、SNSの拡散力を利用して、特にスマートフォンなどのモバイルデバイスからの顧客数を3倍にアップさせている。近年は、このようなデジタルマーケティングを取り入れる企業が増えている。
デジタルマーケティングは、従来のウェブマーケティングよりも、時間とコストがかかるため、デジタルマーケティングを効率的に行うための製品を導入する企業が増えている。代表的な製品には、「Photoshop」や「Illustrator」といったデザイン系のソフトウエアメーカーとして有名な、アドビ社の「Adobe Marketing Cloud」がある。

(横田一輝 ICTディレクター/2017年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android