日本大百科全書(ニッポニカ) 「デッラ・カーサ」の意味・わかりやすい解説 デッラ・カーサでっらかーさGiovanni Della Casa(1503―1556) イタリアの詩人、文学者。聖職者としてベネベント司教、ベネチア特使、パウルス4世の国務卿(きょう)を務めた。ラテン語による多数の演説集のほかに、64編余の詩からなるペトラルカ風の『詩集』(1558没後刊)がある。これは現実と理想の間で揺れる近代人的な感受性の作品だが、代表作の行儀作法の書『ガラテーオ』(1550~55。献辞を捧(ささ)げた司教ガラタエウスに由来する)はボッカチオ風の典雅な散文で現実の生き方を説いたものである。[望月紀子] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例