日本大百科全書(ニッポニカ) 「デュトワ」の意味・わかりやすい解説
デュトワ
でゅとわ
Charles Dutoit
(1936― )
スイスの指揮者。生地ローザンヌ、ついでジュネーブの音楽院で学ぶ。1964年ベルン交響楽団を指揮してデビュー、67年同楽団の首席指揮者。70年(昭和45)初来日。78年モントリオール交響楽団の音楽監督に就任して著しい成果をあげ、注目を集める。85年(昭和60)同楽団を率いて来日、フランス音楽を明快なタッチで描き出し、進境著しいところを示した。独特のリズム感をもっており、近・現代音楽ではさわやかな効果が楽しめる。モントリオール響に加えて、1990~2000年フランス国立管弦楽団音楽監督を兼任、1996年(平成8)NHK交響楽団常任指揮者に就任、98年からは音楽監督を務めている。NHK教育テレビ番組を通じて、クラシック音楽の普及・教育活動にも力を入れている。モントリオール交響楽団の音楽監督は2002年4月退任。
[岩井宏之]