日本大百科全書(ニッポニカ) 「トウヨウコシオリエビ」の意味・わかりやすい解説
トウヨウコシオリエビ
とうようこしおりえび / 東洋腰折蝦
[学] Galathea orientalis
節足動物門甲殻綱十脚(じっきゃく)目コシオリエビ科に属する海産動物。外形はエビ型であるが、分類学的には異尾類(ヤドカリ類)に属する。小形種で、体長1センチメートル内外。北海道南部から各地、香港(ホンコン)まで分布し、潮間帯から水深200メートルの間で記録されている。甲面には約10本の横溝があり、側端は小さな棘(とげ)となる。額角(がっかく)は三角形の板状で側縁に3歯ある。第1脚は長く、はさみをもつ。歩脚は3対。体は灰緑色から赤褐色まで変異が多く、正中線に沿って白い縞(しま)があることが多い。
[武田正倫]