日本大百科全書(ニッポニカ) 「トゴットメバル」の意味・わかりやすい解説
トゴットメバル
とごっとめばる / 戸毎目張
joyner stingfish
[学] Sebastes joyneri
硬骨魚綱カサゴ目フサカサゴ科に属する海水魚。岩手県と新潟県以南の日本各地と朝鮮半島南部海域に分布する。体形はメバルに似るが、尾びれの後縁は深く湾入すること、体は赤くて側面に6条の黒褐色の横帯があること、などで区別される。沿岸の岩礁域で小さい群れをつくり、海底から離れて静止していることが多い。メバルより沖のやや深みにすむ。動物プランクトンや小形魚類を食べる。関東地方では2~4月に仔魚(しぎょ)を産む。体長20センチメートルぐらいになる。近縁種のウスメバルは本州の中部地方以北に分布し、この種に似ているが、体側に5条の横帯があることで異なる。両種とも煮つけ、塩焼きにされ美味である。
[尼岡邦夫]