ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トスカナ州」の意味・わかりやすい解説 トスカナ〔州〕トスカナToscana イタリア中西部,アペニン山脈のチレニア海側を占める州。エルバ島,モンテクリスト島などのトスカナ諸島を含む。州都フィレンツェ。マッサカラーラ県,ルッカ県,ピストイア県,プラト県,フィレンツェ県,リボルノ県,ピサ県,アレッツォ県,シエナ県,グロッセート県の 10県で構成される。穀物,ブドウ,オリーブ栽培が盛んなイタリアでも有数の農業地域で,メッツァドリア・システムと呼ばれる,地主が資本と必要経費を出費し小作人と利益を分け合う分益農法が行なわれているのが特徴。エルバ島の鉄鉱は底をついたが,州内では鉛,亜鉛,水銀,銅,石炭などが採掘されており,カラーラの大理石は世界的に有名。工業は全般的にさほどふるわないが,都市部で繊維,化学,造船,ガラスなどの工業が行なわれる。各地にエトルリア文化,ローマ文化の遺跡があり,ルネサンス文化の粋を集めたフィレンツェ,ピサ,シエナなどは観光都市でもある。面積 2万2992km2。人口 361万9872 (2006推計) 。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by