日本大百科全書(ニッポニカ) 「トチカガミ科」の意味・わかりやすい解説
トチカガミ科
とちかがみか
[学] Hydrocharitaceae
単子葉植物。温帯から熱帯に17属約80種あり、多くは淡水生水草。日本には帰化水草を含めて11属約20種あり、一年草または多年草。葉は、トチカガミ属は浮葉性でほぼ心臓形であるが、ほかのスブタ属、セキショウモ属などはすべて沈水性で線形、葉や花はすべて叢生(そうせい)。単性花と両性花があり、雌雄異株または同株。花序は下部が1、2個の包鞘(ほうしょう)に包まれる。萼片(がくへん)は3枚で花弁状、花弁は3枚、雄しべは3本または多数。雌しべは1本、子房は下位で柱頭は3本または多数。果実は閉果で、無胚乳(はいにゅう)の種子を多数つくる。APG分類でもトチカガミ科とされる。
[大滝末男 2018年9月19日]