花弁(読み)かべん

日本大百科全書(ニッポニカ)「花弁」の解説

花弁
かべん

花びらともいう。花冠を構成している葉(かよう)のことで、萼片(がくへん)に比べると普通は大きくて薄い。種々の色素を含んで色づくが、普通はクロロフィルを含まない。解剖的には簡単で、脈は二叉(にさ)分岐をし、明らかな中脈はもたないものが多い。蜜腺(みつせん)をもつものもある。

 花弁の由来には二つの場合がある。第一は花被(かひへん)が片(がくへん)と花弁に分化した場合で、萼片との間に移行型を示すものが多い。モクレン科などにみられる。第二は外部の雄しべが花粉形成をやめて弁化したもので、雄しべとの間に移行型を示すものが多い。キンポウゲ科などにみられる。園芸植物の八重咲きや半八重咲きでは雄しべが弁化している。まれにモクレン目に分類されるエウポマチアEupomatiaのように、内部の雄しべが弁化するものもある。雄しべが花粉形成をやめても花弁状にならず、小形の球形、棍棒(こんぼう)状、鞭(むち)状、鱗片(りんぺん)状などの構造に変形したものを仮雄蕊(かゆうずい)という。仮雄蕊は蜜分泌の器官となるものが多い。

[田村道夫]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「花弁」の解説

花弁
かべん
petal

「はなびら」とも読む。花冠を構成している花葉。萼片に比較し,一般に葉緑素を欠き,逆に美しい色素を有していることが多い。何枚かが離れて存在するもの (離弁花) と,癒着するもの (合弁花) がある。

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デジタル大辞泉「花弁」の解説

はな‐びら【花弁/花片/×瓣】

花の、がくの内側にあって雄しべ雌しべを保護する小片。ふつう萼より大きくて薄く、葉緑素を含まず、さまざまな色彩をもつものが多い。かべん。
[類語]花弁かべん花被がくへたほぞ花冠花序花穂花房

か‐べん〔クワ‐〕【花弁/花×瓣】

花びら

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百科事典マイペディア「花弁」の解説

花弁【かべん】

花を構成する一器官で,萼(がく)の内側に生ずる。葉の変形したもの。一般に色彩に富み,クロロフィルを含まないことが多い。→花被

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世界大百科事典内の花弁の言及

【花冠】より

…花弁が集まってつくる花のうち最も目につく部分。花葉(花を形づくる花軸以外のすべての器官)のうち裸葉性のもの(おしべと心皮を除く部分)を花被というが,花被が2層に分かれ,外花被と内花被が形態的に顕著な差を示すとき,前者を萼片,後者を花弁という。…

※「花弁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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