デジタル大辞泉 「線形」の意味・読み・例文・類語 せん‐けい【線形/線型】 1 線のように細長い形。2 葉や花びらなどの形で、幅が狭く細長いもの。シュンランの葉など。3 数学で、一次式で表される関係。リニア。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「線形」の意味・読み・例文・類語 せん‐けい【線形・線型】 〘 名詞 〙① 線のように細長い形。線状。また、その形のもの。② 植物の葉や花弁などの幅が狭く、一端から他の端までほぼ平行なものをいう。リュウノヒゲ・シュンランの葉など。〔植物小学(1881)〕③ 数学で、一次であること。また、一次であるという性質を保存すること。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「線形」の意味・わかりやすい解説 線形 (せんけい)linear システムで入力x1に対する出力がy1,入力x2に対する出力がy2ならば,入力x1+x2に対する出力がy1+y2になるとき,そのシステムの入出力関係は線形であるという。このときは単位量の入力に対する出力がわかっていれば,すべての入力に対する出力が計算できるので,種々の解析や設計が容易になる。現実のシステムでは入力の大きい変化範囲にわたって線形であることは少ないが,小さい変化範囲内で線形とみなしうる場合が少なくない。なお,より数学的には線形代数学の項目を参照されたい。執筆者:北森 俊行 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「線形」の意味・わかりやすい解説 線形[関数]せんけい[かんすう]linear 関数方程式において,解の重ね合わせが可能であること。微分方程式や積分方程式などの関数方程式は,その式のかたちにより線形と非線形 nonlinearに分類される。非線形の場合は解の重ね合わせは不可能である。自然現象を記述する微分方程式は,マクスウェルの方程式やシュレーディンガーの波動方程式のように線形のものもあるが,多くの場合は非線形である。かつては,物理量の変化が微小であるという仮定のもとで線形方程式が考察されることが多かったが,1960年代の非線形力学の研究から,非線形現象を特徴づける新しい概念であるソリトン,カオス,フラクタルが発見され,非線形問題に統一的視点をもたらした。さらに物理諸分野,工学,神経回路などの学際的研究が促進されている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
知恵蔵 「線形」の解説 線形 ふつうの波が2つ重なると、その高さは2つの波の高さの和になる。これを重ね合わせの原理という。数学では、このように重ね合わせの原理が成り立つものを線形、成り立たないものを非線形という。線形代数は行列とベクトルを対象とし、線形の世界の基礎となる理論である。孤立波ソリトンは典型的な非線形現象。 (桂利行 東京大学大学院教授 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
百科事典マイペディア 「線形」の意味・わかりやすい解説 線形【せんけい】 数学的には〈一次式で表される関係〉のこと。物理的には,一次式で表される現象の形容詞。古くは線型とも書く。→関連項目線形写像 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報