ドループ式(読み)ドループしき(英語表記)Droop system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドループ式」の意味・わかりやすい解説

ドループ式
ドループしき
Droop system

比例代表制におけるクォータ計算法 (→当選基数 ) の一つ。この方式はクォータが大きすぎるため定数を配分しきれないというヘア式欠点を除くため,1868年にイギリスの H. R.ドループによって考案された。議員定数をM,投票総数をVとした場合,クォータQは,Q=〔V÷ (M+1) 〕+1の公式で算出される。つまりドループ式では,定数に1を加えた数で投票総数を除した商に1を加えたものが,必要にして十分なクォータということになる。この方法はオーストリアイタリアアイルランドなどで用いられている。

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