ドーンレイ炉(読み)ドーンレイろ(その他表記)Dounreay fast reactor; DFR

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドーンレイ炉」の意味・わかりやすい解説

ドーンレイ炉
ドーンレイろ
Dounreay fast reactor; DFR

イギリス原子力公社がスコットランドのケースネス県ドーンレイに建設した最初の高速増殖実験炉。1959年11月に臨界状態達し,1962年夏から定常運転に入った。濃縮ウランモリブデンを混ぜたものを燃料とし,冷却材はナトリウム‐カリウム合金で,熱出力は 6万~7万kW(電気出力約 3万kW)。ドーンレイ実験炉研究所には,DFRのほかに各種の実験炉があるが,「ドーンレイ炉」という場合はこの DFRをさす。1977年3月に閉鎖した。このあと,イギリスは,MOX燃料を用いる原型炉の PFRを建設したが,経済,政治事情から撤退している。

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