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冷却材 れいきゃくざいcoolant

翻訳|coolant

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

冷却材
れいきゃくざい
coolant

熱を発生する機械装置を冷却して加熱を防ぐとともに,熱を他の場所や装置に輸送して利用したり捨てたりするために用いる液体あるいは気体。冷却材には熱伝達特性と流動特性に優れ,化学的に安定で加熱によって分解したり他の材料を腐蝕したりしない物質が適しており,用途により水,油,液体金属,空気,炭酸ガス,フロン,ヘリウムなどが使われる。特に原子炉炉心を冷やす物質をさすこともある。原子炉の炉心冷却の目的は核分裂連鎖反応によって放出されたエネルギーが熱となるため,炉心の温度が極度に高くなって原子炉が破損するのを防ぎ炉心の熱を外部へ取り出すためであるが,これが同時に原子エネルギー動力源として利用する手段にもなる。冷却材は炉心と熱交換器またはタービンの間で循環しており,したがって材料としては中性子吸収が少なく,放射線下で安定で,熱交換の効率のよい物質が必要である。水 (軽水 ) ,重水,空気 (炭酸ガス) ,ヘリウム,液体金属などが使われている。

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世界大百科事典 第2版の解説

れいきゃくざい【冷却材 coolant】

広義には冷却のために用いる材料を総称していうが,一般に冷却材といった場合,原子炉の炉心のおもな構成要素の一つで,炉心にある燃料から熱を受け取り,炉心の外にあるタービン,熱交換器など熱を利用する個所に熱を運び出す役割をもつものをいう。気体または液体の状態で使用される。おもな実例は,軽水炉での軽水,重水炉での重水,ガス冷却炉での炭酸ガス,高温ガス炉でのヘリウム,液体金属冷却高速増殖炉でのナトリウムである。

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大辞林 第三版の解説

れいきゃくざい【冷却材】

反応装置の発熱制御、高温物体の冷却に用いられる物質。代表的な例は、原子炉の炉心を冷却し、熱を炉外に取り出して動力源として利用するために用いる物質。空気・二酸化炭素・軽水・重水・ナトリウムなどが用いられる。

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世界大百科事典内の冷却材の言及

【原子炉材料】より

…原子炉は多くの機械や構造物から構成されていて,そこで使用されている材料の種類も多いが,そのなかに原子炉特有の機能を果たす役割をもった材料があり,これを原子炉材料という。原子炉の炉心で核燃料物質を含み,その核分裂によって熱を発生するのが燃料体であり,この燃料体から熱を受け取り炉心の外へ運び出すのが冷却材である。炉心には核分裂を制御するために中性子吸収能の大きな制御材を挿入し,軽水炉など熱中性子炉では核分裂によりつくられた中性子のエネルギーを下げるために減速材がおかれる。…

※「冷却材」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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