原型炉(読み)ゲンケイロ(その他表記)prototype reactor

デジタル大辞泉 「原型炉」の意味・読み・例文・類語

げんけい‐ろ【原型炉】

原子炉開発において、発電用施設としての性能を確認したり、大型化することが技術的に可能かどうか評価したりするために、実験炉の次に建設・運転される原子炉。原型炉で得られた成果もと実証炉が建設される。→もんじゅ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「原型炉」の意味・わかりやすい解説

原型炉
げんけいろ
prototype reactor

新型の原子炉を開発する途中段階で,その炉型で最終目的が達成できるかどうか,たとえば発電用であれば実際に発電ができるかどうかを確認するために建設する原子炉のこと。その型の炉建設のためのデータを得る実験炉に次ぐもので,原型炉の段階では性能や安全性の確認がおもに行なわれ,経済性は重視されていない。経済性を確認するためにつくる炉は実証炉と呼ばれるが,工学的には原型炉と大きな違いはない。出力実用炉よりも小さい 10万~20万 kW程度に抑えられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の原型炉の言及

【原子炉】より

…一般工業分野でいうパイロットプラントに相当する。原型炉ある型の原子炉の原型になる原子炉。あるいは一連の同一炉型の原子炉のうち最初に作られたもの。…

※「原型炉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android