ニホンミズシタダミ(英語表記)Valvata japonica; Japanese valve shell

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニホンミズシタダミ」の意味・わかりやすい解説

ニホンミズシタダミ
Valvata japonica; Japanese valve shell

軟体動物門腹足綱ミズシタダミ科。殻高 4mm,殻径 4.5mm。殻は薄質で半透明,淡黄色。螺塔は低く,螺層は4階。各層は丸く,縫合は深い。殻表は細い成長脈が明らかである。体層は大きく,周縁は丸い。殻口は全縁で丸い。臍孔は大きく深い。ふたは淡黄色,円形で薄く,多旋型。軟体は触角が長く基部に眼がある。外套縁には細長い外套触角がある。陰茎は長く,右触角の後方に位置する。雌雄同体。鰓はよく発達していて,外套膜の縁を越えて外に伸びる。樺太 (サハリン島) ,北海道から本州 (箱根芦ノ湖など) の湖沼にすむ。琵琶湖には殻の肩に角のあるビワコミズシタダミ Biwakovalvata biwaensisが生息する。ミズシタダミ類は,後鰓類 (ウミウシの仲間) や有肺類 (マイマイの仲間) の祖先に近いグループと考えられている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

期日前投票

期日前投票制度は、2003年6月11日公布、同年12月1日施行の改正公職選挙法によって創設された。投票は原則として投票日に行われるものであるが、この制度によって、選挙の公示日(告示日)の翌日から投票日...

期日前投票の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android