最新 地学事典 「ハイパーピクナル流」の解説
ハイパーピクナルりゅう
ハイパーピクナル流
hyperpycnal flow
湖や海などの停滞水塊に河川などの供給路が達したとき,供給路内の懸濁した水が停滞水塊の水に対して密度が高い場合,流入した水は停滞水塊の底面斜面上を流下する。このような流れをハイパーピクナル流という。運搬機構は混濁流であるが,洪水流が次第に強くなることによって砕屑物の粗粒化が起こり,基底付近に逆級化構造を伴うことがある。その上位はタービダイトと同様に正級化構造となる。また,最上部の細粒砂からその上位の泥質部にかけて木質物質などの陸源性有機物に富む。ハイパーピクナル流で堆積した地層をタービダイトと区別してハイパーピクナイト(hyperpycnite)と呼ぶ。一方,供給路内の懸濁した水の密度が停滞水域の密度より低い場合は,流入後に水域の上面を流れるハイポピクナル流(hypopycnal flow)となる。密度が同じ場合は水域内部に広がるホモピクナル流(homopycnal flow),水塊下部の密度が高く上部が低い場合にはその境界(pycnocline)を流れるメソピクナル流(mesopycnal flow)となる。参考文献:Mulder et al.(2001) Sedimentology,48: 269
執筆者:保柳 康一

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

