化学辞典 第2版 の解説
ハイパーブランチポリマー
ハイパーブランチポリマー
hyperbranched polymer
一分子内に多数の分岐点を有する樹枝状高分子.規則的に分岐を有するデンドリマーとは区別される.一般的には,一分子中に2種類の置換基を合計3個以上もつ ABx 型分子の自己縮合によって合成されるが,重合開始能を有するモノマーの連鎖重合による合成例もある.繰返し単位自体に分岐点が存在するため,重合度とともに重合体中の分岐点数は多くなる.テンドリマーと同様に,分子量のわりに低粘性,高溶解性を示す.多数の末端官能基をもつことも線状高分子にはない特徴である.デンドリマーより簡便に(1段階で)合成できることから工業的には有利である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報