ハカタカラクサ(読み)ハカタカラクサ(その他表記)Zebrina pendula; wandering-Jew zebrina

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハカタカラクサ」の意味・わかりやすい解説

ハカタカラクサ(博多唐草)
ハカタカラクサ
Zebrina pendula; wandering-Jew zebrina

ツユクサ科の半つる性の多年草で,メキシコ原産。シマフムラサキツユクサ (縞斑紫露草) ともいう。日本には明治中頃に渡来し,観葉植物として温室で栽培され,品種が多い。茎は長く伸びて分枝し,節から根をおろして盛んにふえる。茎や葉は多汁多肉質,茎に粗毛があり,若い茎の部分は上向する。葉は互生し無柄で,長楕円形,長さ 8cmぐらい,先端はとがる。上面は紫色を帯びた銀白色,下面は紫紅色。花は赤紫色で2枚の舟形をした包葉の間に大小2個ずつ咲く。萼片花弁は合体して筒状をなす。園芸界ではこの種をトラデスカンティア Tradescantiaということが多いが,分類学上は別属のゼブリナ Zebrinaとするのが普通である。

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世界大百科事典(旧版)内のハカタカラクサの言及

【ゼブリナ】より

…温室で栽植されるツユクサ科の常緑多年草。ハカタカラクサとも呼ばれ,明治中ごろに渡来した。挿木繁殖が容易で,温室の棚下などでもよく育ち,生長も早く,夏のつり鉢物として人気があり,普及してきた。…

※「ハカタカラクサ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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