ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハラフシグモ」の意味・わかりやすい解説 ハラフシグモMesothelae クモ綱クモ目ハラフシグモ亜目に属する種類の総称。狭義にはハラフシグモ科 Liphistiidaeをさす。体長1~2.5cm。腹部にほかの現生のクモにはみられない背板による環節構造があり,糸いぼが肛丘から離れて腹部の中央にある。そのほか多くの原始的な特徴をもち,古生代石炭紀の化石クモと形態が似ていることから,俗に「生きている化石」の1つとされている。森林の地中に管状住居をつくり入口に扉をつける。成長が遅く,成体になるまでに数年を要する。アジア東部のみに約 70種が知られ,日本にはキムラグモ属 Heptathelaおよびオキナワキムラグモ属 Ryuthelaの2属 15種ほどが,九州中部以南および南西諸島に分布する。自然の保たれた環境に生息し,絶滅の危機に瀕している種が多い。 (→キムラグモ ) 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by