日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハリーフデエソ」の意味・わかりやすい解説
ハリーフデエソ
はりーふでえそ / ハリー筆狗母魚
ハリー筆鮧
scaly wearyfish
[学] Scopelosaurus harryi
硬骨魚綱ヒメ目フデエソ科に属する海水魚。東北沖から南西諸島海域、オホーツク海、北緯20~60度間の北太平洋に分布する。体は細長く、ほとんど円筒状。吻(ふん)はとがる。目が大きく、瞳孔は楕円(だえん)形で、前部に大きな無水晶体部がある。口は大きく、上顎(じょうがく)の後端は目の後縁下に達する。両顎の歯は小さい。背びれ始部は腹びれ基底よりも明らかに後方にある。胸びれは短く、腹びれに達しない。下顎腹面の感覚孔は黒色素胞(こくしきそほう)でふちどられない。体は暗色で、口内、腹膜は黒い。雌雄同体である。体長は22センチメートルほどになる。水深20~1400メートルぐらいに生息する。
[尼岡邦夫]