改訂新版 世界大百科事典 「ハーリング」の意味・わかりやすい解説
ハーリング
hurling
ハーレーhurleyともいう。球技の一種で,フィールド・ホッケーの元祖ともいわれる。1チーム15人,ハーリーと呼ぶスティックでボールを打ち,相手ゴールに入れて得点を争う。古くからアイルランドで行われ,15世紀ごろには教区対抗などが盛んであった。1880年代に近代的なルールに改良され,現代でもアイルランドの国技となっている。オリンピック種目になったこともある(1904年の第3回セントルイス大会)。コートの広さは140ヤード×84ヤード(1ヤードは約0.9m)以上,160ヤード×100ヤード以内で,ラグビーに似た幅21フィート(1フィートは約0.3m)のゴールポストがある。ボールはコルク芯を糸で巻き,馬のなめし皮でおおったもので,大きさは野球のボールなみ。ゴールポストの高さ8フィートのクロスバーの下にボールが飛び込むと3点,上を通過すると1点となる。試合時間は60分(ハーフタイム10分)で,ホッケーと違って空中のボールを手で止めたり,足で蹴ったりすることが許される。
執筆者:加藤 博夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報