デジタル大辞泉
「ボール」の意味・読み・例文・類語
ボール(ball)
1 球形のもの。たま。「ミラーボール」「メンチボール」
2 球技に使う球。「サッカーボール」
3 野球で、投手の打者に対する投球でストライクと判定されなかったもの。「ワンボール、ツーストライク」
[類語]球・まり
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ボール
- 〘 名詞 〙 ( [英語] ball )
- ① 球形のもの。特に、スポーツや遊戯に用いる、革、ゴム、セルロイドなどでつくった球。たま。まり。
- [初出の実例]「pitcher の投げるボールも九度を限りとす」(出典:筆まかせ(1884‐92)〈正岡子規〉一)
- ② 球を用いるスポーツ。また、球を投げたりして遊ぶこと。
- [初出の実例]「早稲田へ入学してボールをやりたいと思ふのですが」(出典:熱球三十年(1934)〈飛田穂洲〉大投手五郎の出現)
- ③ 野球で、投手が打者に対して規定通りに投げた球でストライクにならない球。
- [初出の実例]「此様なよくない球を投者が出し、打者が撃たない時は、審判官は『ボール』と呼びます」(出典:新式ベースボール術(1898)〈高橋雄次郎〉六)
ボール
- 〘 名詞 〙 ( [英語] board 「板紙」の意から ) 「ボールがみ(━紙)」の略。
- [初出の実例]「紙板(ボウル)、ヅック、更紗等の材料を」(出典:社会百方面(1897)〈松原岩五郎〉居職人の内情)
ボール
- 〘 名詞 〙 ( [英語] bowl ) 鉢。椀(わん)。どんぶり。特に調理の時、材料をねったりまぜたりするのに用いる深鉢。
- [初出の実例]「ボールや皿や、いろいろの材料を列べた女中さんに」(出典:バナナ(1959)〈獅子文六〉食補)
ボール
- 〘 名詞 〙 ( [ポルトガル語] bolo ) =ボーロ
- [初出の実例]「下戸には、かすていら、ほうる、かるめひる〈略〉などをもてなし」(出典:太閤記(1625)或問)
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ボール
John Ball
生没年:?-1381
イギリスの放浪説教者,思想家でワット・タイラーの乱の組織者。反乱までの経歴は詳しくわかっていないが,北イギリスの修道院から南下し,農民の間で聖俗貴族を批判,平等主義,共産主義,階級の撤廃を説き,1360年代に破門された。再三の投獄にもめげず放浪説教を継続した。81年の反乱勃発当時は獄中にあったが,各地農民に暗喩に満ちた回状を送り一揆を組織する。反乱により解放され,6月13日群衆を前に〈アダムが耕し,イブが紡いだとき,だれがジェントルマンであったか〉と説教した。反乱瓦解後逮捕され,7月15日極刑に処せられた。ウィクリフやロラード派とは関係はなかった。19世紀の詩人,工芸家W.モリスは散文物語《ジョン・ボールの夢》(1888)で,ボールを主題にして作者の社会主義思想を語った。
執筆者:城戸 毅
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ボール(John Ball)
ぼーる
John Ball
(?―1381)
1381年のワット・タイラーの乱に参加した手工業者や農民に約20年にわたり思想的影響を与えた下級聖職者。宗教改革の先駆者ウィクリフの影響の有無は明らかでないが、「アダムが耕しイブが紡ぐとき、だれが領主であったか」と無階級の社会を説いた。大司教から説教を禁止され、投獄も数回に及んだが、一揆のとき救出されて反徒とともにロンドンに入った。しかし、反乱が鎮圧されて処刑された。
[松垣 裕 2018年1月19日]
ボール(George Wildman Ball)
ぼーる
George Wildman Ball
(1909―1994)
アメリカの政治家、国際弁護士。アイオワ州デ・モイン生まれ。ノースウェスタン大学卒業。弁護士業に従事したのち、1942~1944年に武器貸与局、海外経済局の法律顧問。1946年からはヨーロッパ問題を中心に国際弁護士として活躍。1961~1966年にかけて国務次官。政府部内にあってベトナム戦争の拡大に反対した。1968年に国連大使を務めたが、1969年から弁護士業に復帰。1982年に回顧録『The Past Has Another Pattern』を出版。
[藤本 博]
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ボール
Ball, John
[生]?
[没]1381.7.15. セントオールバンズ
イギリスの修道士。1381年のワット・タイラーの農民一揆の指導者の一人。各地で原始キリスト教的な共産制を説き,「アダムが耕しイブが紡いでいたときにだれが地主であったか」という標語を掲げて農民や下層階級の蜂起を促したが,一揆が失敗に終わったのち,捕えられ,絞首刑にされた。(→イギリス農民一揆)
ボール
Baur, Harry
[生]1880.4.12. モンルージュ
[没]1943.4.8. パリ
フランスの舞台・映画俳優。初め舞台で名をなしたが,映画がトーキーになってから主として映画に出演。主演作品『資本家ゴルダー』 (1930) ,『にんじん』 (32) ,『ジャン・バルジャン』 (33) ,『楽聖ベートーベン』 (36) 。
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ボール
非常に古い言葉で,赤色,褐色,黄色などの土質の物質[Slare : 1686].現在では細粒緻密で赤色の蝋のような,または油質のような粘土で,玄武岩質岩石の分解生成物として形成されたものに用いる.主に不純物を含んだハロイサイトのようである[Arkell & Tomkeieff : 1953].膠塊粘土で玄武岩などが分解してできる黄色または赤色の含鉄粘土[ランダムハウス : 1994].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
ボール Ball, Macmahon
1901-1986 オーストラリアの政治学者,経済学者。
1901年8月29日生まれ。オーストラリア国営放送海外放送監督官などをへて,昭和21年対日理事会イギリス連邦代表として来日。理事会における米ソの対立緩和や農地改革に貢献した。22年帰国。母校メルボルン大教授。1986年12月26日死去。85歳。ビクトリア州出身。著作に「日本―敵か味方か」など。
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ボール
英国の聖職者。ウィクリフの教会改革運動の影響を受け,ワット・タイラーの乱のとき,〈アダムが耕し,イブが紡いだとき,誰が貴族であったか〉と説いて農民を扇動した。乱鎮定後に処刑。
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ボール
John Ball
?~1381
イングランドの聖職者。ウィクリフの教説を広め,「アダムが耕し,イヴが紡いだとき,誰が卿紳であったか」などの言葉で農民や下層民をひきつけ,1381年の農民一揆(ワット・タイラーの乱)の思想的指導者となった。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報
ボール
生年月日:1909年12月21日
アメリカの国際弁護士
1994年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
出典 旺文社世界史事典 三訂版旺文社世界史事典 三訂版について 情報
世界大百科事典(旧版)内のボールの言及
【ゴルフ】より
…ゴム製の小さなボールをクラブで打ち,コース上の18,もしくはそれ以上のホール(穴)に順次入れ,打数の多少によって勝敗を争うスポーツ。
【歴史】
[イギリス,アメリカ]
ゴルフの起源について三つの説があるが,どの説も明確な根拠のあるものではない。…
【野球】より
…運動競技の一つ。一塁,二塁,三塁,本塁と四つの塁(ベース)を使用するところからベースボールbaseballと呼ばれ,日本で野球と訳された。訳語をつくったのは[中馬庚](ちゆうまかのえ)である。…
※「ボール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」