ハーレクィネード(その他表記)harlequinade

翻訳|harlequinade

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハーレクィネード」の意味・わかりやすい解説

ハーレクィネード
harlequinade

コメディア・デラルテ要素を取入れて,イギリスで発達した道化芝居およびパントマイム劇。初めはハーレクィン (→アルルカン ) とコロンバイン (→コロンビーナ ) の駆落ちとそれを追いかけるパンタルーン (→パンタローネ ) とその従者道化 (ピエロクラウン) を主要人物として物語が展開したが,次第に恋人たちのロマンスの部分を縮小し,パンタルーンの道化部分が主要な舞台を占めるようになった。音楽,ダンスを伴って奇想天外な筋を展開,18~19世紀に流行した。

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世界大百科事典(旧版)内のハーレクィネードの言及

【道化】より

…おそらくペドロリーノの後身である,ゆるい白い服に白塗りのピエロ(19世紀パリでドビュローが有名にした〈悲しき道化〉)。逆にイギリスでは,19世紀初頭クリスマス・パントマイム(別名ハーレクイネードharlequinade)で活躍した名クラウン,グリマルディのグロテスクな衣装と化粧。そして彼の影響を受けたおなじみの赤いつけ鼻のサーカス・クラウン。…

【パントマイム】より

… なお,イギリスでは,パントマイムは今まで述べてきたような無言劇ではなく,クリスマスのころに上演される特殊な芸能を指すことが多い(これを区別してクリスマス・パントマイムChristmas pantomimeとも呼ぶ)。これはコメディア・デラルテ(の道化役アルレッキーノ)から派生したハーレクイネードharlequinadeと呼ばれる芸能が複雑化したもので,18世紀初めにすでに演じられていたが,19世紀に入って本格化した。シンデレラ,アラジン,ロビンソン・クルーソーなど,伝奇的物語の人物を中心として,歌,踊り,アクロバット,奇術などがとり入れられる雑然とした劇で,強い時事風刺性をもつ。…

※「ハーレクィネード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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