だんす

精選版 日本国語大辞典 「だんす」の意味・読み・例文・類語

だん・す

〘自サ特活〙 (活用は、→助動詞「だんす」補注)
[一] 「ある」の意の丁寧語。ございます。あります。
洒落本・傾城買猫之巻(1799)「おふれがなくッてもまよってくれ人(て)はだんせんがね」
[二] 補助動詞「ある」の意の丁寧語。ございます。あります。ざんす。江戸遊里語。補助動詞として用いられ、形容動詞型活用の連用形「で」、形容詞型活用の連用形(音便形)に付く。
※洒落本・取組手鑑(1793)「それでも、アノ、にくうたんす」

だんす

〘助動〙 (体言やそれに準ずる語に付く) 「である」の意の丁寧語。でございます。です。ざんす。江戸の遊里語。特に新吉原妓楼扇屋でよく用いられた語という。
※洒落本・傾城買二筋道(1798)冬の床「何(なん)だんす。はやくおきかせなんし」
[補注]「ざんす」の変化した語かという。終止形以外の例にとぼしいが、活用は「ざんす」と同じと思われる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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