ばしも

精選版 日本国語大辞典 「ばしも」の意味・読み・例文・類語

ばし‐も

  1. 〘 副詞助 〙 ( 副助詞ばし」に係助詞「も」が付いたもの ) …なんかも。…でも。
    1. [初出の実例]「乞食はしもせよかし」(出典:梵舜本沙石集(1283)四)

ばしもの補助注記

( 1 )中古の「釜はしも引きぬかれなば、いかにすべきぞ」〔更級日記〕、「己はしも只今也とも行て渡りなむかし」〔今昔‐二七〕などが古例としてひかれることもあるが、条件句に用いられ、あるいは主格の語を受けているなど問題がある。→ばし〔副助〕
( 2 )用例が少なく、しかも濁音の確かな例が見当たらない。また、鎌倉期には散見するが室町期には見られない。
( 3 )万葉‐三二三四」の「伊勢の国は 国見れ者之毛(ばシモ) 山見れば 高く貴し 川見れば さやけく清し」の例は接続助詞「ば」に「しも」が付いたもの。ただし「ば」と「しも」の間に誤脱ありとする説もあり、不確実例である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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