バリヤー層(読み)バリヤーソウ

化学辞典 第2版 「バリヤー層」の解説

バリヤー層
バリヤーソウ
barrier layer

金属半導体や金属と絶縁体との界面において,熱処理により金属が半導体や絶縁膜に拡散して,半導体や絶縁膜の電気的特性が劣化するのを防ぐために設けられた薄い層のこと.TiやTaの酸化物や窒化物が用いられることが多い.ULSI(ultra LSI)では層間絶縁膜において,上下の配線間などを接続するために設けられたヴィアとよばれる穴の側壁に10 nm 程度の薄いTiNを堆積して,ヴィアを埋めるために化学蒸着法(CVD)で形成したWが層間絶縁膜に拡散するのを防いでいる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android