パスコ県(読み)パスコ(その他表記)Pasco

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パスコ県」の意味・わかりやすい解説

パスコ〔県〕
パスコ
Pasco

ペルー中部内陸の県。県都セロデパスコ。アンデス山脈から東へ,アマゾン低地にかけて広がる。西部のけわしい山地はワヤガ川の,東部のアンデス東斜面と森林におおわれた低地はパチテア川の流域に属する。西部はかつての世界有数の鉱産地帯で,1630年セロデパスコで銀鉱が発見されて以来開発が進められ,スペイン植民地時代には銀がペルーの主要産品であった。その後銀に代って銅が中心となり,現在ほかに金,鉛,亜鉛,ビスマス,バナジウムなどが採掘される。農業では高地でジャガイモ,コムギ,オオムギの栽培と,ウシ,ヒツジの放牧が行われ,アンデス東斜面下部ではコーヒー,カカオ,サトウキビ,コカ,イネ,トウモロコシなどが栽培される。西部に鉄道,道路が通じるほかは交通網は未発達。面積2万 5320km2。人口 29万 8900 (1991推計) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android