ギリシア南部、ペロポネソス半島北西部、パトレー湾の南東岸に位置する港湾都市。アカイア県の県都。パトラスPatrasともいう。人口16万3446(2001)。首都アテネ、テッサロニキに次ぐギリシア第三の都市。古代からギリシアと西方とを結ぶ海上交易上の要衝とされた。現在は貿易港として干しブドウ、オリーブ油、ワイン、羊皮などを輸出するほか、タイヤその他の工業も発達している。独立戦争では最初にオスマン帝国に対して立ち上がった町で、戦争中に焼き払われたが、1828年に再建された。ビザンティン、ベネチア、オスマン帝国各時代の砦(とりで)や、古代の繁栄を伝えるアクロポリスとローマ時代のオデオンの遺跡がある。
[真下とも子]
「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...