パドカレー県(読み)パドカレー(その他表記)Pas-de-Calais

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パドカレー県」の意味・わかりやすい解説

パドカレー〔県〕
パドカレー
Pas-de-Calais

フランス北部の県。ノール県とともにノールパドカレー地域(レジオン)に属する。ドーバー海峡(フランス語でパドカレー〈カレー海峡〉)に臨む。県都アラス。中央部にはブーローニュ海食崖地方からアルトア丘陵(→アルトア)が延びて,パリ盆地とフランドル盆地の境界をなす。丘陵北側の海岸フランドル地方には低平な平野が発達し,またサントメールから南東ランスにいたる内陸フランドルは,土地改良による豊かな農業地帯。オーシェル以東は主要な炭鉱地帯で,工業都市の連続する人口密度の高い地区を形成し,経済の中心をなす。カレーブーローニュシュルメールなどの港湾都市がある。2012年,1200km2にわたって広がるノールパドカレー鉱山盆地が世界遺産の文化遺産に登録された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android