ヒドララジン(その他表記)hydralazin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒドララジン」の意味・わかりやすい解説

ヒドララジン
hydralazin

ハイドララジン。合成フタラジン誘導体で,抗高血圧剤に属する。主たる作用機序は血管平滑筋を直接拡張させることにあると考えられており,軽度から重症まで,広範囲にわたる高血圧症に用いられる。副作用としては頭痛心悸亢進,食欲不振,悪心,嘔吐ほか,ごくまれに鼻づまり,流涙振戦発熱,皮膚発疹などの過敏性反応がみられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のヒドララジンの言及

【血圧降下薬】より

…現在抗高血圧薬として使われているものを作用機序によって大別すると,(1)血管に作用してそれを拡張する薬物,(2)血管を支配して血管の緊張を維持している交感神経系の活性を抑えることにより血管を拡張させる薬物,(3)水とナトリウムの排出を促進して血圧を低下させる利尿降圧薬,(4)アンギオテンシン拮抗薬などがある。(1)血管に作用する薬物 血管壁の平滑筋に直接作用して弛緩させるものとしてヒドララジンが1950年代から治療に使われている。血管系でもとくに細動脈での弛緩作用が強い。…

※「ヒドララジン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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