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ヒメピンゴケ(読み)ひめぴんごけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒメピンゴケ」の意味・わかりやすい解説

ヒメピンゴケ
ひめぴんごけ
[学] Calicium trabinellum (Ach.) Ach.

地衣類ピンゴケ科の1種。山地の朽ち木の上に生える。地衣体は灰白色の粉末状であるが、子器がつくられるときは、高さ1ミリメートル内外の黒色の小さな柄(子器柄)が伸び、その先に盃(はい)状の子器がつく。胞子は濃褐色で長円状。本州の中部から北部にかけて多く、北アメリカやヨーロッパにも分布する。

 ピンゴケ科はいずれも小さな黒色の子器柄をもち、褐色の胞子をもつ。地衣体は粉末状で、あまり目だたない。胞子の形態や子器柄によって属や種の分類が行われる。ヒメピンゴケを含むピンゴケ属は、日本で7種ほどが知られている。オオピンゴケC. japonicum Asah.はスギ樹皮によくみられるもので、子器柄は約1.5ミリメートルの高さとなる。分布は本州から九州にかける。

[井上 浩]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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