精選版 日本国語大辞典 「ひろめく」の意味・読み・例文・類語
ひろ‐め・く
- 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「めく」は接尾語 )
- ① いなずまなどがひらめく。きらめく。
- ② 軽いものがひらひらする。翻る。
- [初出の実例]「幢々 比呂女久波太」(出典:新撰字鏡(898‐901頃))
- 「雪霏(ヒロメク)こと五采、光流四(よも)に照す」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)三)
- ③ ふらふらと動く。また、こきざみに動く。
- [初出の実例]「ゐも定まらずひろめきて」(出典:枕草子(10C終)二八)
- 「くちなは出でて、ひりひりとひろめきて」(出典:古今著聞集(1254)二〇)
- ④ ( 「びろめく」とも ) 特に、舌などがこきざみに動く。
- [初出の実例]「美人を見ては、飢人の食を見てひろめくか如也」(出典:六物図抄(1508))
- ⑤ ちらちらと姿を現わす。
- [初出の実例]「のちにないしのかみになりて、もとのおとどにいだしたてられたる、ひろめきいでたるほどこそいとにくけれ」(出典:無名草子(1198‐1202頃)玉藻)