ひろめく

精選版 日本国語大辞典 「ひろめく」の意味・読み・例文・類語

ひろ‐め・く

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ( 「めく」は接尾語 )
  2. いなずまなどがひらめく。きらめく。
    1. [初出の実例]「其の雷(かみ)虺々(ひかりヒロメキ)て目精(まなこ)、赫々(かかや)く」(出典日本書紀(720)雄略七年七月(前田本訓))
  3. 軽いものがひらひらする。翻る。
    1. [初出の実例]「幢々 比呂女久波太」(出典:新撰字鏡(898‐901頃))
    2. 「雪霏(ヒロメク)こと五采、光流四(よも)に照す」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)三)
  4. ふらふらと動く。また、こきざみに動く。
    1. [初出の実例]「ゐも定まらずひろめきて」(出典:枕草子(10C終)二八)
    2. 「くちなは出でて、ひりひりとひろめきて」(出典:古今著聞集(1254)二〇)
  5. ( 「びろめく」とも ) 特に、舌などがこきざみに動く。
    1. [初出の実例]「美人を見ては、飢人の食を見てひろめくか如也」(出典:六物図抄(1508))
  6. ちらちらと姿を現わす。
    1. [初出の実例]「のちにないしのかみになりて、もとのおとどにいだしたてられたる、ひろめきいでたるほどこそいとにくけれ」(出典:無名草子(1198‐1202頃)玉藻)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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