ビシュバカルマン(その他表記)Viśvakarman

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビシュバカルマン」の意味・わかりやすい解説

ビシュバカルマン
Viśvakarman

インド神話創造神。「万有をつくるもの」の意で,「造一切者」などと訳される。『リグ・ベーダ』の賛歌によると,彼はあらゆる方角に眼,顔,腕,足を有し,その双腕と翼であおいで天地を創造した唯一神であり,また木材樹木を用いて大地を生産し,天空を開いたともいう。

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世界大百科事典(旧版)内のビシュバカルマンの言及

【インド神話】より

…《リグ・ベーダ》にはまた若干の創造神話が見られる。祈禱主神ブラフマナスパティ(ブリハスパティ)とかビシュバカルマン(毘首羯磨)を万物の創造者とする説や,創造神が黄金の胎児(ヒラニヤ・ガルバHiraṇya‐garbha)として太初の原水の中にはらまれて出現したとする説がある。また,神々が万有そのものである原人プルシャPuruṣaを犠牲獣として祭祀を実行し,もろもろの世界を形成したという,諸民族の間に見られる巨人解体神話と共通な説もある。…

※「ビシュバカルマン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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