改訂新版 世界大百科事典 「ビショップ博物館」の意味・わかりやすい解説
ビショップ博物館 (ビショップはくぶつかん)
Bishop Museum
正称はバーニス・パウアヒ・ビショップ博物館Bernice Pauahi Bishop Museum。アメリカ,ハワイ州ホノルルにある私立の博物館で,パウアヒ王女(1831-84)の追悼記念として夫のチャールズ・ビショップ(1822-1915)によって1889年に創立された。王女の相続したカメハメハ王朝の遺産を主要な収集品として設立されたが,その後研究部門による太平洋地域からの人類学,考古学,動・植物学の収集品および出版された報告書により,世界に知られる博物館となっている。また日系移民はじめハワイへのアジア系移民に関する資料も豊富である。10万点を超える民族・歴史関係資料を有し,自然科学部門では植物学,昆虫学,魚類学,貝類学各部があり,1900万点余りの標本が常時世界中の研究者に利用されている。
執筆者:篠遠 喜彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報