ビュリダンのロバ(その他表記)Buridan's ass

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビュリダンのロバ」の意味・わかりやすい解説

ビュリダンのロバ
Buridan's ass

同質同量の2つのまぐさの中間に置かれたロバは,どちらをとるべきか決定できずに餓死するという話。 J.ビュリダンがいったこととして有名だが,そのままの形では彼の著作には見出されない。この比喩自体は古くからあり,アリストテレスの『天体論』では犬を例として語られていて,ビュリダンはこの書の注解を残している。これはおそらくビュリダンの自由意志論を揶揄してほかの人が語ったものと考えられる。ビュリダンはより大なる善として理性に提示されたものを人は意欲せざるをえないという決定論を受入れはしたが,理性がより詳細な価値の検討をする間,意志は待機することができるとした。ロバの比喩はこのような事態に妥当している。

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