日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビラフランカの講和」の意味・わかりやすい解説
ビラフランカの講和
びらふらんかのこうわ
第二次イタリア独立戦争中、フランスのナポレオン3世がオーストリアと締結した休戦仮条約。フランス・サルデーニャ同盟軍が1859年6月ソルフェリーノの戦いで勝利を収め、全ロンバルディアを制圧すると、ナポレオン3世はイタリアにおける強大な王国誕生の脅威などを懸念し、オーストリアとの休戦を決意。同年7月ベローナ郊外ビラフランカVillafrancaでオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と交渉して仮条約を結び、サルデーニャもこれを承認した。その結果サルデーニャの首相カブールはフランスの背信に抗議して辞任。条約はロンバルディアのサルデーニャ王国への委譲以外にはなんら実効を生まなかった。
[重岡保郎]