ファーナビー(読み)ふぁーなびー(その他表記)Giles Farnaby

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ファーナビー」の意味・わかりやすい解説

ファーナビー
ふぁーなびー
Giles Farnaby
(1563ころ―1640)

ルネサンス期イギリスの作曲家。とくにバージナル音楽が重要。イングランド南西部コーンウォール州のトルーロに生まれ、おそらく若くしてロンドンに出て教育を受けた。その後オックスフォード大学に学び、1592年には音楽学士の学位を受けている。エリザベス1世時代のロンドンで指物師として登録されているため、バージナル製作者として活躍していたとも推定される。1640年11月25日ロンドンで埋葬された。50曲以上のバージナル曲が『フィッツウィリアム・バージナルブック』に収められている。さらに20曲のカンツォネッタ(ロンドン、1598)、四声の『詩篇(しへん)』、モテットもある。息子リチャードRichard F.(1594ころ―?)も作曲家で、いくつかのバージナル曲が残っている。

樋口隆一

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファーナビー」の意味・わかりやすい解説

ファーナビー
Farnaby, Giles

[生]1565頃
[没]1640.11. ロンドン
イギリスの作曲家。 1592年オックスフォードの音楽学士。 98年4声のための一連のカンツォネッタを出版。『フィッツウィリアム・バージナル曲集』に多くの鍵盤楽曲がある。 16世紀後期と 17世紀前期にかけてのすぐれたバージナル作曲家。

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