最新 地学事典 「フィッシャー統計」の解説
フィッシャーとうけい
フィッシャー統計
Fisher statistics
古地磁気方位など球面上の点の分布が,球面上の二次元正規分布であるフィッシャー分布に従う母集団からの無作為抽出試料であるというモデルに基づく統計処理。フィッシャー分布の確率密度関数は平均方位からの角度をθとすると,
で与えられる。κは集中度パラメーターと呼ばれ,平面上の正規分布の分散の逆数に相当。この分布からN個の無作為抽出試料(N個の単位ベクトルγi)を取り出したとき,平均方位の最尤
の式が与えるRの方向となる。また,集中度パラメーターκの最尤推定値kは,k=(N-1)/(N-R)となる。平均方向の95%信頼限界は最尤推定値の周辺の半径
の円で与えられる。この半径をα95と呼ぶ。この式はκが大きい場合の近似式であるが,小さい場合でもデータのばらつきの目安としてこの式で与えられる値を示す場合が非常に多い。参考文献:R.A.Fisher(1953) Proc.R.Soc.,Ser.A,Vol. 217
執筆者:渋谷 秀敏
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

