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正規分布 せいきぶんぷ

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

正規分布

確率分布の一種で、データの分布が平均値を頂点とした左右対称の山形で表示される。「平均値±標準偏差の範囲に全体の約68%が含まれる」「平均値±標準偏差×2の範囲に全体の約95%が含まれる」「平均値±標準偏差×3の範囲に全体の約99%が含まれる」などの特長がある。

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百科事典マイペディアの解説

正規分布【せいきぶんぷ】

ガウス分布とも。変量Xがa<X<bという値をとる確率が(式1)で与えられる分布,つまり確率密度f(x)が(式2)である分布。μは平均,σは標準偏差で,この2数値で分布は定まる。
→関連項目F分布ガウス確率誤差

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法則の辞典の解説

正規分布【normal distribution】

確率密度関数 fx) が下記の式で表せる分布をいう.これは偶発的誤差の分布法則としてガウスが最初に考えたので,ガウス分布*とも呼ばれる.

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栄養・生化学辞典の解説

正規分布

 ガウス分布ともいう.左右対称のつりがね型の分散分布.

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ブランド用語集の解説

正規分布

正規分布とは実際のデータを元に作成された分布ではなく理論的に導かれた分布で、左右対称の釣鐘型のヒストグラムを持つ。平均から±1標準偏差に入る割合が68.3%、2標準偏差に入る割合が95.4%などの性質を持つ。発見者の名前からガウス分布 (Gaussian Distribution) とも呼ばれることがある。

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世界大百科事典 第2版の解説

せいきぶんぷ【正規分布 normal distribution】

連続な確率分布のもっとも重要な例で,ガウス分布Gaussian distributionともいう。一次元の場合,その確率密度関数は,と表され,mが平均値,σが標準偏差である。とくにm=0,σ=1のとき標準正規分布という。諸量の測定誤差の分布が正規分布になることはよく知られている。また工学的機構から発生するノイズや生物的な現象に現れる“ゆらぎ”にも正規分布をなす例が多く,自然界の中に存在する分布である。

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大辞林 第三版の解説

せいきぶんぷ【正規分布】

統計で、資料をいくつかの階級に分けた時の資料の分布状態の一。自然現象や誤差の度数分布の多くは、正規分布になる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

正規分布
せいきぶんぷ
normal distribution

連続確率分布の典型的な一例。ガウス分布ともいう。たとえば,ある期間中に生れた子供の知能指数の分布や成年男子の身長の分布などのように,グラフに描くと平均のところが最も高い左右相称の釣鐘型を呈する分布をいう。1次元の場合,分布を N(μ,σ2) で表わし,確率密度 f(x) は f(x)=(2πσ2)-1/2 exp {-(x-μ)2/2σ2} で与えられる。μは平均値,σ2 は分散を表わし,これが小さいほど確率密度は平均値の付近に集中する。正規分布では,確率変数 z が μ±kσ の間に含まれる確率は,μ±σ が 0.682,μ±2σ が 0.954,μ±3σ が 0.997である。一般に n 個の確率変数の組に対して拡張でき,平均値は確率空間の平均値ベクトル,分散は n 次元正方行列となる。正規分布に従う独立な確率変数の和はやはり正規分布に従い,平均値ベクトルおよび分散行列は各変数のそれの和となる。数学上基本的な分布であると同時に,物理学や工学における統計的現象の多くは正規分布に従い,誤差論もこれを基礎としている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

正規分布
せいきぶんぷ

確率密度が

である確率分布を正規分布またはガウス分布という。正規分布の平均値はm、分散はσ2であり、特性関数はexp(imt-(1/2)σ2t2)である。この正規分布をN(m,σ2)と表す。とくに、m=0,σ=1の場合、すなわちN(0,1)を標準正規分布という。
 正規分布N(m,σ2)の確率密度を表す曲線

のグラフは図Aのように、直線x=mに関して対称であり、x=mで最大値1/σをとり、x=m±σにおいて変曲点をもつ。確率変数Xの確率分布がN(m,σ2)であるとき、

と置けば、Zの確率分布は標準正規分布となる。したがって正規分布に関する確率の計算は標準正規分布の場合に帰着される。すなわち、Xがaとbとの間にある確率は

と置くと、Zがαとβとの間にある確率に等しい。すなわち、
  P(a≦X≦b)=P(α≦Z≦β)この右辺の確率の値は正規分布表によって求めることができる。
 確率変数Zの分布が標準正規分布であるとき、x≧0に対する

の値の表が作成されている。Φ(x)は図Bの青色部分の面積を表している。この表を正規分布表という。

のグラフはy軸に関して対称であるから、正規分布表を用いると、与えられたα,β(α<β)に対してP(α≦Z≦β)の値を求めることができる。すなわち、
  α<β<0のとき
   P(α≦Z≦β)
    =Φ(-β)-Φ(-α)
  α<0<βのとき
   P(α≦Z≦β)
    =1-Φ(-α)-Φ(β)
  0<α<βのとき
   P(α≦Z≦β)
    =Φ(α)-Φ(β)
 二つの確率変数X1、X2が独立で、その確率分布がいずれも正規分布N(m,σ2)であるときc1X1+c2X2(c1、c2は定数)の確率分布はN((c1+c2)m,σ2(c12+c22))である。これは正規分布の一つの特性である。同一の分布関数F(x)をもつ二つの確率変数X1、X2が独立であってc1X1+c2X2の分布関数があるcに対してF(cx)となる場合、F(x)を安定な分布関数という。F(x)が安定な分布関数で分散が有限であれば、F(x)は正規分布の分布関数である。
 n次元正規分布A=(aij)をn次正値対称行列、Δ=detAとして、n次元確率密度が

で与えられるn次元確率分布をn次元正規分布という。
 正規分布の有名な実例をあげよう。ケトレーは成年男子の身長の分布が正規分布になっていることを確かめた。マクスウェルは気体分子の速度の分布が正規分布で表されることをみいだした。またガウスは偶然誤差の分布が正規分布であることをみいだした。正規分布に対するガウスの貢献によって正規分布はガウス分布ともよばれている。ポアンカレの著書『Calcul des probabilits』には誤差の分布についての観測と理論に関する興味深い記述がある。「実験家に聞けば、多くの場合正規分布に従うがそうでないこともある。そうでないのは観測が不十分であったためで、数学者が証明しているように当然正規分布に従うはずであると答える。また数学者に聞くと、それは数学的に確立されたのではない。実験によってそうなっているのだと答える」。この問題の数学的定式化は、20世紀に入って確率変数の和の問題について中心極限定理が確立されて初めて完成した。[古屋 茂]

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世界大百科事典内の正規分布の言及

【確率分布】より

…これを超幾何分布という。
[連続型分布]
 (1)もっとも重要なものはなんといっても正規分布(ガウス分布)である。平均値がm,分散σ2のとき,その密度関数は,で与えられる。…

※「正規分布」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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