フェニドン

化学辞典 第2版 「フェニドン」の解説

フェニドン
フェニドン
phenidone

1-phenyl-3-pyrazolidinone.C9H10N2O(162.19).写真現像薬の一つ.フェニルヒドラジンにβ-ハロゲノプロピオン酸を縮合させると得られる.結晶.融点121 ℃.熱水,メタノールに可溶.ヒドロキノンと組み合わせて高感度ネガフィルムの現像に用いられ,これをPQ現像液をよぶ.抗炎症剤で,アラキドン酸カスケードの抑制作用も示す.LD50 200 mg/kg(ラット経口).[CAS 92-43-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェニドン」の意味・わかりやすい解説

フェニドン
Phenidone

イギリス,イルフォード社の写真用現像主薬の商品名で,化学名は1-フェニル-3-ピラゾリドン。無色の結晶で水に難溶,アルコールやアルカリ溶液にはよく溶ける。単独での現像能力は弱いが,ハイドロキノンと組合せてPQ現像液にすると,すぐれた現像力を発揮する。ほかに市販品として,フェニトール,ピラゾン,ピラミンなどの商品名がある。

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