改訂新版 世界大百科事典 「フュルベール」の意味・わかりやすい解説 フュルベールFulbert生没年:960ころ-1028 初期スコラの神学者。ラテン名はフルベルトゥスFulbertus。フランスのピカルディー地方に生まれて,990年シャルトル大聖堂の尚書となり,1006年同地の司教となった。その大聖堂付属学校を当時の学問研究の中心にまで育て,弟子のトゥールのベレンガリウスBerengariusとともにシャルトル学派をおこした。プラトンの書《ティマイオス》の研究にたずさわり,自然的理性と信仰とは真理認識において等価であると主張したため,従来の教父たちの信仰優位と対立した。執筆者:泉 治典 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by