フランス国立民衆芸術伝統博物館(読み)フランスこくりつみんしゅうげいじゅつでんとうはくぶつかん(その他表記)Musée national des arts et traditions populaires

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

フランス国立民衆芸術伝統博物館
フランスこくりつみんしゅうげいじゅつでんとうはくぶつかん
Musée national des arts et traditions populaires

フランスの首都パリ西部,ブーローニュの森のなかにかつて所在した民俗学博物館。1937年シャイヨー宮内に開設され,1972年ブーローニュの森に建設された新しい博物館が開館した。斬新な建築,展示構想,民俗資料の現代的センスによる展示方法や,テレビジョンや音響機器を補助に使っての風俗慣習,音楽資料などの提示方法が優れているとして注目を集めた。農耕漁労祭祀,製造をはじめ,民俗芸能,民芸品などのフランスを中心とした資料の感覚的提示方法は,各国,特に日本で 1977年に開館の国立民族学博物館に大きな影響を与えた。2005年に閉館。所蔵品はすべて,2013年マルセイユに開館したヨーロッパ・地中海文明博物館に受け継がれた。

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