フルンボイル盟(読み)フルンボイル(その他表記)Hulun Boir

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フルンボイル盟」の意味・わかりやすい解説

フルンボイル(呼倫貝爾)〔盟〕
フルンボイル
Hulun Boir

中国北部,内モンゴル (蒙古) 自治区北東端の地区。ハイラル (海拉爾) 市,マンチョウリー (満洲里) 市ほか2市と6旗,3自治旗から成り,行政中心地はハイラル市。 1970~79年はヘイロンチヤン (黒竜江) 省に編入されていた。西半はモンゴル高原の東端にあたるフルンボイル高原で,東半はターシンアンリン (大興安嶺) 山脈である。高原には草原が広がり,ウシ,ウマ,ヒツジなどを放牧する。エルグン (額爾古納) 右旗のサンホー (三河) は優良種として知られるサンホー牛,サンホー馬の産地。灌漑施設の建設や機械の導入によって,牧草地の改良と拡大がはかられている。東部の山地グイマツ,コウアンシラカバなどの原生林におおわれる寒冷地で,ツングース系のオロチョン族,ダウール族などが住み,毛皮熊胆,麝香などの採集を主業としてきた。 64年以来ネンリン (嫩林) 鉄道,イーネン (伊嫩) 鉄道などが建設され,林業地として開発されている。谷底ではジャガイモ,コムギ,雑穀などの栽培が導入されている。人口 255万 1763 (1990) 。

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