日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハイラル」の意味・わかりやすい解説
ハイラル
はいらる / 海拉爾
中国、内モンゴル自治区、フルンボイル市中部にある市轄区。ハイラル河と伊敏河(いびんが)の合流点の標高677メートルに位置する。人口28万0382(2015)。気温の低極は零下49℃、高極40℃、7月の平均気温20.9℃、年降水量325ミリメートルという大陸性草原気候の地で、ヒツジ、ウシ、ウマを多産する。区内には乳製品、肉類加工、毛皮、毛織物などの工場が多い。浜洲(ひんしゅう)線が通じ、フルンボイル東山空港があり、またフルンボイル市の政府所在地で、経済の中心地である。元代には海喇児(ハイラル)と書き、清(しん)末以後、ロシアの占領、モンゴル人の自治要求などで混乱した。
[浅井辰郎・編集部 2017年12月12日]