最新 地学事典 「フーリエ変換赤外分光法」の解説
フーリエへんかんせきがいぶんこうほう
フーリエ変換赤外分光法
Fourier transform infrared spectroscopy
赤外線吸収スペクトルを利用した分析法のうち,光学系として干渉計を用い,分光にフーリエ変換という数学的積分変換を用いるものをいう。FTIRと略記。光源からの光を干渉計により合成波とし,試料に照射し,得られた波形についてフーリエ変換による周波数解析を行うことで吸収スペクトルが得られる。回折格子を用いた分散型分光法に比べて,光学的に明るく,SN比,波数分解能,波数精度が高く,測定時間が短い。1965年に実用化されはじめ,70年代後半から急速に普及し現在に至っている。最近では,微弱光を高いSN比で測定できることから,顕微鏡と組み合わせた顕微赤外分光装置が開発され,10µmまでの微小領域の分析が可能となっている。地学分野では,この顕微赤外分光法を用いて,岩石薄片の鉱物種の同定や,鉱物中の水や有機物の分析などが行われている。
執筆者:斎藤 元治
参照項目:赤外線吸収スペクトル
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

