大学事典 「ブカレスト大学」の解説
ブカレスト大学[ルーマニア]
ブカレストだいがく
首都ブカレストにあるルーマニア最大の国立総合大学。1694年にワラキヤ公コンスタンティン・ブルンコヴェアヌによって設立された聖サヴァ学院(ルーマニア)を,1864年ルーマニア公アレクサンドル・ヨアン・クザが大学として改編した。第1次世界大戦で一時閉鎖されるが,戦後,社会主義圏内に入り,ソ連モデルの大学に改編された。1956年以後のスターリン批判では学生たちの抗議活動が続いた。チャウシェスク独裁体制で自由を失ったが,1989年のルーマニア革命では反チャウシェスク独裁体制打倒の中心となった。体制転換後,ヨーロッパを志向し,ボローニャ・プロセスを積極的に推進し,2012年のヨーロッパ高等教育担当大臣会議では教育の質の向上や流動性の強化などで積極的な役割を果たした。2016年現在22学部,学生数は約3万人。
著者: 加藤一夫
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報