日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブラード」の意味・わかりやすい解説
ブラード
ぶらーど
Sir Edward Crisp Bullard
(1907―1980)
イギリスの地球物理学者。ノーリッジに生まれ、ケンブリッジ大学を卒業後、カナダのトロント大学教授、イギリス国立物理学研究所所長などを経て、1957~1973年、ケンブリッジ大学測地学・地球物理学教室の主任教授となった。初期の業績として、東アフリカ大地溝帯での重力測定や地球の中心核に関する研究がある。さらに、海底の地殻熱流量の測定(1954)や大陸移動による海岸線の一致(1965)の研究も著名である。最大の業績は地球磁場の起源に関するダイナモ理論(1948~1955)である。地球内部でいかにして安定な磁場が維持できるかのブラード過程を論じ、地球磁場の原因としての均質ダイナモのブラード‐ゲルマンのモデルを提唱した。
[藤井陽一郎]
[参照項目] |
|